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お知らせ・コラム

2025.10.03

少子化時代の切り札、高卒者採用を成功に導く方法

令和8年春卒業予定の高校生の採用選考が始まりました。

少子化による若年層の減少を背景に、企業は若手人材の確保に積極的です。

そのため、入社後の育成体制や福利厚生を強化する企業が増えています。

高校生就活の特徴:「一人一社制」

高校生の就職活動には独自のルールがあります。

企業は7月から学校に求人を提出し、学校は9月上旬に応募書類を企業へ送付。

選考は9月中旬から始まります。特徴的なのが「一人一社制」

これは求人票をもとに高校生が一度に応募できる企業が1社に限られる仕組みです。

学内選考を通過し学校推薦を得た生徒は、基本的にその企業への就職が決まります。

一人一社制の課題と見直しの動き

一人一社制には、就活期間の短縮や学業への集中などメリットがあります。

しかし、知名度のある企業に応募が集中し、十分な比較検討ができない点が課題とされています。
厚生労働省と文部科学省は制度の見直しを教育委員会に要請し、

埼玉県では2社まで応募できる仕組みを試行するなど、ルール緩和の動きが広がりつつあります。

高卒人材の確保と企業の取り組み

生産年齢人口が減少していく中、労働力確保は企業の大きな課題です。

従来は大卒採用中心だった企業も高卒者採用を拡大しており、入社後の育成や福利厚生で魅力をアピールしています。
ある企業では、高卒社員に社費で大学進学の機会を提供し、週に1日半を大学講義に充てる仕組みを導入。

5年間での卒業を目指すプログラムを整備しています。

定着率向上とキャリアパス設計

高卒者は大卒者と比べ離職率が高い傾向にあります。

そのため企業は、入社後のキャリアパスを明確に提示することが求められます。
大学進学支援や資格取得支援など、中期的な目標を設定できる制度は、モチベーション維持や早期離職の防止につながる可能性があります。

特に、幼稚園教諭や保育士など資格が必要な職種では、補助業務からのキャリア形成が期待されます。

キャリア支援こそが定着率アップの秘訣

少子化が進む中で、高卒者の採用はますます重要になっています。

採用時点だけでなく、入社後の育成体制やキャリアパスを整えることが、優秀な人材の確保と定着につながります。

企業は教育制度や資格取得支援を通じて、高卒社員の成長を長期的にサポートすることが求められます。

 

名古屋支店

特定社会保険労務士 山口征司

 

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