2025.10.16
令和7年10月から年収の壁が一部変更になります
10月から社会保険の「年収要件」に関する変更がありました。
今回は、特に園でアルバイト・パート職員を多く雇用されている皆さまに影響のある、
「130万円の壁」「150万円の壁」の新しい取扱いについて解説します。
19歳以上23歳未満の年収要件が変更に
これまで、被扶養者(主に親の扶養に入っている人)の年収要件は「130万円未満」でしたが、
令和7年10月以降、19歳以上23歳未満の方は150万円未満が基準になります。
- 年齢の判定はその年の12月31日時点で行います。
- 学生かどうかは関係ありません。年齢のみで判断します。
- 配偶者は対象外です。
- 年収以外の同居要件などはこれまで通りです。
具体例
- 令和8年10月に19歳になる → 令和8年12月31日時点で19歳 → 令和8年の基準は「150万円」
- 令和12年10月に23歳になる → 令和12年12月31日時点で23歳 → 令和12年の基準は「130万円」
暫定措置は引き続き利用可能
これまで「一時的に年収要件を超えても、証明書を出せば扶養のままでいられる」という暫定措置がありましたが、
恒久的に使用可能な措置に変更予定のため、150万円の壁に該当する19歳〜23歳未満の方も引き続き利用可能です。
社会保険の判断は「今後1年間の見込み年収」
社会保険の被扶養者判定は、「過去の収入」ではなく「今後1年間の見込み」で判断されます。
賞与や通勤手当を含む総支給額で見ますので注意が必要です。
また、今回の改正は10月1日からのため、9月以前に扶養認定を受けた場合は「130万円」が基準となる可能性があります。
協会けんぽや私学共済は10月1日~の基準となります。
それ以外の保険者は念のため保険者へ確認することをおすすめします。
まとめ
今回の改正により、学生アルバイトや新社会人を中心に「150万円の壁」という新しい基準が生まれました。
園としても、職員が安心して働けるよう、年末に向けて年収見込みの確認を早めに行いましょう。
お問い合わせは各担当者、若しくはお問い合わせフォームからお願いします。
東京支店
社会保険労務士 篠原里奈
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