2025.12.08
投資ブームの裏に潜む“教育の空白”──社会人が学び直すべき理由
日経新聞の読者アンケートによると、新NISAをきっかけに20〜40代の投資意欲が高まっています。
現預金を取り崩して投資にまわす動きも広がり、まさに「貯蓄から投資へ」の流れが加速中です。
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政府のねらいと、その裏にある現実
日本では長年、家庭の金融資産の多くが預貯金に偏ってきました。
そこで政府は「お金を貯めるだけでなく、投資を通じて経済を活性化し、個人の資産形成を支援する」という方針を掲げ、
NISAやiDeCoの拡充、金融教育の強化などを進めています。
とはいえ、その背景には社会保障費の増加など、国の財政課題もあるのが現実です。
金融教育の“空白地帯”
金融教育に関する調査では、「受けたことがない」と答えた人が43%。
つまり、今投資を始めている多くの人は、独学で知識を身につけているのです。
2022年から学校教育では金融リテラシー教育が義務化されましたが、社会人や大学生向けの体系的な教育はまだ十分ではありません。
「きちんと学びたかった」という声も多く、潜在的なニーズは確実に高まっています。
取引先への“丸投げ研修”は要注意
こうした流れを受けて、企業でも従業員向けにNISAやiDeCo、投資信託などの金融に関する研修を実施する動きが広がっています。
その講師役として取引のある金融機関に依頼することが一般的ですが、これには注意が必要です。
金融機関が行う研修は、最終的に自社商品の販売につながる内容になることが多く、
“教育”よりも“営業”の色が濃くなってしまうケースも見られます。
従業員の金融リテラシーを本当に高めたいなら、中立・公正な立場から教えられる専門家に依頼し、
「知識を身につける」と共に「判断力を育てる」研修を行うことが大切です。
中立的な金融教育を担う「J‑FLEC」とは
こうした中立的な立場から金融教育を推進する機関として、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が設立されました。
J-FLECは、特定の金融商品を販売する金融機関から独立し、
官民一体で全国的に金融教育を強化するために設立されており、その活動は無料で利用できるサービスも含まれています。
たとえば、企業や学校向けの講師派遣(出張授業)は全国を対象に無料で実施されています。
また、教材についても「小学生~社会人(シニア層含む)」を対象にWeb 上で無料提供されています。
こうした、中立・公正な立場で“教育”を目的としたプログラムを活用することで、営業目的ではない研修を実施することが可能です。
“投資は自己責任”──でも、支える仕組みが必要
投資はあくまで自己責任。
だからこそ、自分で判断できる知識を持つことが、最大のリスク回避になります。
企業にとっても、従業員に金融リテラシーを身につけてもらうことは、結果的に“安心して働ける環境づくり”につながります。
お金の教育は、単なる投資の話ではなく、「自分の人生を設計する力」を育てることなのです。
従業員一人ひとりが自分で判断できる金融知識を身につけることは、企業にとっても“持続可能な人材育成”の一部です。
名古屋支店
特定社会保険労務士 山口征司
従業員向け研修はこちらから
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