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お知らせ・コラム

2025.12.17

髪を明るくしたら、社内がざわついた話

日経新聞でも報じられていましたが、職場の身だしなみに関するルールを見直す動きが広がっているようです。

髪色やネイルに加えて服装の自由度を高め、「性別」や「国籍」によらず自分らしく働ける環境を整える。

そうした取り組みが、社員のモチベーション向上や人材確保につながる――という文脈です。
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東京メトロの取り組み:20年ぶりの大幅改正

象徴的なのが、東京地下鉄(東京メトロ)の動きです。東京メトロは、駅社員・乗務員など運輸系職種を対象に、

制服着用時の身だしなみルールを改正し、2025年5月1日から運用を変更すると発表しました。

目的は「働きやすさ向上」と「多様性尊重」、そして男女別の基準を撤廃することだとしています。

改正内容も具体的です。たとえば、

  • 髪色はより明るい色まで可能に(JHCAの色見本スケール11番以下を基準に)

  • ネイルや装飾品(ピアス等)については、業務に支障のない範囲で選択可能とし、性別を問わない共通基準へ

  • 革靴に加え、暗色系スニーカーも可

身だしなみを緩めるというより、「信頼される身だしなみを自ら選ぶ」方向へルールを組み替えている点が印象的です。

行政にも波及する“見直し”の動き

この手の見直しは、民間企業だけの話ではありません。自治体でも、服装の細かな内規を見直して職員の服装が多様化している、という話も出てきています。
「スーツ一択」ではなく、職場の実態に合わせて柔軟にしていく――この流れ自体は、今後さらに広がっていくのかもしれません。

身だしなみの自由は「就職先選びの加点」になりつつある

興味深いのは、これが単なる“社内の雰囲気づくり”にとどまらず、採用にも影響し始めている点です。
マイナビの調査・コラムでは、Z世代の価値観として、職場の服装について「髪型・服装が完全自由」が理想と答えた人が約7割とされています。
つまり、身だしなみの自由度を高めることは「この会社、アリかも」と見てもらうための一要素になっている。

採用競争が厳しくなるほど、企業側の“加点要素”としての重みは増していきそうです。

もちろん、「会社がそこまで求職者に合わせる必要はない」という意見もあります。

ただ、良い悪いというより、これは時代の空気として無視できない流れになってきた、と感じます。

自分の経験から思うこと:結局、他人の評価は揺れる

日本には昔から「周りに比べて目立ちすぎるのは良くない」という空気が確かにあります。
私自身も数年前、思いつきで髪を明るく染めたことがありました。

すると、お客さまからは「似合っている」「若返った」といった言葉をいただく一方で、

社内からは冷ややかな目、そして好奇の視線もはっきり感じました。

それでも2年ほど髪色をキープしましたが、あるときふっと「もういいや」となり黒髪に戻したところ、

今度は「前のほうが良かった」と言ってくる人もいる。
結局、他人の意見はその時々で変わるし、案外いい加減なものだなと再確認した出来事でもありました。

(そして、自分はちょっと時代を先取りしていたな、と内心自画自賛しています笑)

戻せないからこそ“設計”が必要

とはいえ、「自由化の流れがあるから」といって安易に乗るのは危険です。
理由はシンプルで、ルールは一度“楽なほう”に流れると、元に戻すのがとても難しいからです。

だからこそ必要なのは、放任ではなく「最低限のルール設計」です。

実務的には就業規則の改正に関わることになりますが、身だしなみは認識の個人差が大きい分、曖昧さが残るほど揉めやすい。
たとえば髪色なら、東京メトロが採用しているようにJHCAのカラースケールといった、主観が入りにくい基準を置く。

こうした“誰が見ても同じ”に寄せる工夫が、自由度と秩序の両立に効いてきます。

言語道断で切り捨てず、「検討する」ことがアップデート

当然、職種によっては自由化が難しい現場もあります。安全・衛生・信頼といった観点で、守るべき線がある仕事は多い。

ただ、それでもこの流れを「言語道断」とシャットアウトするだけでは、環境変化から取り残されてしまうリスクもあります。

大事なのは、無条件に緩めることでも、頭ごなしに禁じることでもなく、

自社の仕事・顧客・安全基準に照らして“どこまでなら可能か”を検討すること。
それ自体が、会社にとってのアップデートなのかもしれません。

 

名古屋支店

特定社会保険労務士 山口征司

 

身だしなみ自由化に向けた就業規則の改正はこちらから

👉https://yubisui-r.jp/contact/

 

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