2026.03.11
男女平等はスローガンではない
「女性活躍は大切」
このテーマに異を唱える経営者は、いまやほとんどいません。
しかし―
テーマに“賛同すること”と“実現できていること”は全く別の話です。
女性活躍推進法は、2016年4月1日に施行され、当初は10年間の時限立法の予定でした。
本来2026年3月31日に終わる予定でしたが、2036年3月31日まで延長される見込みです。
これはただの延長ではありません。
「まだ十分な成果に至っていない」という社会からの静かなメッセージです。
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男女雇用機会均等法との決定的な違い
ここで整理しておきたいのが、同じく男女平等の実現をテーマとする男女雇用機会均等法との違いです。
- 男女雇用機会均等法:差別の禁止(“やってはいけない”を定める法律)
- 女性活躍推進法:数値管理と情報公開(“やらなければならない”を定める法律)
男女雇用機会均等法は、採用・配置・昇進などで男女を差別してはならない、という「守り」の法律です。
一方、女性活躍推進法は、女性管理職比率や男女賃金差などを“見える化”し、
行動計画を立て、公表し、改善していくことを求める「攻め」の法律です。
つまり、
均等法は「マイナスを作るな」
推進法は「プラスを作れ」
という構造の違いがあります。
女性を優遇すれば解決するのか
では、女性のみを優先すればいいのか。
女性のみを配置や採用で優遇し、数値で「プラスを作れ」ばいいのか。
答えはNOです。
これは均等法違反にあたります。
合理的な説明ができなければ、実質的な平等実現にはなりません。
単純な優遇では解決できないからこそ、10年を超える長い月日がかかっていると言えます。
理念ではなく数値管理する時代
問題なのは「差があること」がそのものではありません。
「合理的に説明できない差」が問題になるのです。
これは同一労働同一賃金と同じ構造です。
なぜ女性管理職が少ないのか。
なぜ賃金差があるのか。
それを説明できるかどうか。
「努力している」「やっている」という主張だけでは足りません。
数字で示せるかどうか。
数字による証明を、法律は求めています。
女性活躍は、理念の問題から経営管理の問題へと移りました。
延長された10年は、“猶予期間”ではなく、“本格的な管理期間”と捉えるべきでしょう。
経営の力が、より可視化される時代が始まっています。
東京支店
社会保険労務士 篠原里奈
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